運転手のスタイル

タクシー、ハイヤー。乗客を乗せる「職業運転手」たちは、制服を着ていることが多い。


当たり前だが、彼らは乗客を乗せる専門の免許を取得している。

いわゆる２種免許だ。

単に路上を自分の行きたい場所に運転するのではなく、

乗客を安全にすばやく目的地まで運ばなくてはならない。

それは、単に速く走ればよいという、サーキットドライバーとはまた趣の異なる

プロのテクニックがある。

乗客を車酔いさせないため、極力ショックを与えない運転をする。

具体的にはブレーキがうまい。踏力を調整して、「カックン」ブレーキにならないようにする。

アクセルは割とガツンと踏むが、加速度が一定なので、

ヘッドレストに頭が叩きつけられるようなことはない。

また、圧巻なのはシフト。最近はMTが少なくなってきたが、ギアチェンジでのショックが少ない。

達人になると、ATでどうしても変速しなければならない場合、

路面のギャップを乗り越えるタイミングに合わせて変速させるという。

また、車寄せも道路状況に応じて幅を調整したり、後席が降りやすい位置にピッタリ止まったり

気配りがされている。

彼らはその制服に恥じぬように、ドライビングテクニックを磨いている。

（もちろん下手くそもかなりの数いるが・・・）

バスのドライバーの場合は、スピードが出ない分、先読みとマルチタスクっぷりがすごい。

後ろのクルマとのスピード差を計算して発進したり、乗客の小銭支払いをさばきながら

各部ミラーを見て、危険を察知しながら発進をし、アナウンスのテープボタンを押したりしている。

機会があれば、彼ら職業ドライバーの仕事をつぶさに観察してみてはどうだろうか。

自分の運転には役立たないが、何気ない動作にもテクニックが込められているので、とても面白い。

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